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EVENTS

オペラ「椿姫」

2017.09.01 Japan Opera Festival

公演概要

Japan Opea Festival 2017
オペラ「椿姫」

開催日時

2017年9月1日(金)
開場:17時00分
開演:18時00分
2017年9月2日(土)
開場:13時00分
開演:14時00分

会場

静岡市民文化会館大ホール

演目

オペラ「椿姫」
全3幕/原語上演/字幕付き

作曲

ジュゼッペ・ヴェルディ

原作小説

アレクサンドル・デュマ・フィス

台本

フランチェスコ・マリア・ピアーヴェ


主催

ジャパン・オペラ・フェスティヴァル実行委員会
公益財団法人さわかみオペラ芸術振興財団

特別支援

平成29年度文化庁国際芸術交流支援事業

協賛

大和合金株式会社
東海旅客鉄道株式会社

後援

イタリア大使館
イタリア文化会館
さわかみグループ

出演

ROSSO|1日

ヴィオレッタ・ヴァレリー:ヌンツィア・デ・ファルコ
アルフレード・ジェルモン:マルコ・チャポーニ
ジョルジュ・ジェルモン:ヴィットリオ・プラ-ト
フローラ・ベルヴォア:梨谷桃子
アンニーナ:田中絵里加
ドゥフォール男爵:藤山仁志

BIANCO|2日

ヴィオレッタ・ヴァレリー:エリーザ・バルボ
アルフレード・ジェルモン:マッテーオ・ファルチェル
ジョルジュ・ジェルモン:フランチェスコ・ランドルフィ
フローラ・ベルヴォア:岸七美子
アンニーナ:原璃菜子
ドゥフォール男爵:加藤史幸


ガストーネ子爵:後田翔平
ドビニー侯爵:片山将司
グランヴィル医師:清水宏樹


指揮:吉田裕史
演出:アレッシオ・ピッツェック
合唱指揮:アンドーレア・ファイドゥッティ
振付:山本裕
演奏:ボローニャ歌劇場管弦楽団
合唱:ボローニャ歌劇場合唱団、ジャパン・オペラ・フェスティヴァル祝祭合唱団

プロフィール

ヌンツィア・デ・ファルコ[ヴィオレッタ・ヴァレリー|ROSSO]Nunzia de Falco
サレルモ出身。G.マルトゥッチ音楽院を優秀な成績で卒業後、古典、文学、哲学の学位を取得。ウィーン学友協会にて開催された「サンカルロのソリスト」室内楽コンサートでも卓越した技術と円熟した声が賞賛されている。これまで「ファルスタッフ」アリス役、「愛の妙薬」アディーナ役、パリ国立オペラ「椿姫」ヴィオレッタ役および「アイーダ」巫女の長役、サンカルロ劇場「夜の鐘」セラフィーナ役、「セビリアの理髪師」ベルタ役など。テネリフェ劇場国際コンクール入賞、G.マッジョーレ協会奨学受賞、F.アルバネーゼ賞入賞。今後、国内外でのバロック音楽リサイタルが予定されている。

エリーザ・バルボ[ヴィオレッタ・ヴァレリー|BIANCO]Elisa Balbo
G.ヴェルディ音楽院卒業、プレミオ・コンセルヴァトリオ・ディ・ミラノ2016およびコンコルソ・リリコ・ディ・サルザーナ賞受賞。世代を代表する歌手の一人であり、ローマ歌劇場、フェニーチェ歌劇場、ヴェローナ劇場、モデナ・コムナーレ歌劇場、ジーリオ歌劇場、ラヴェンナ音楽祭など世界中の主要な舞台でヴェルディやプッチーニの主役を務めている。ルスティオー二指揮RAI国立交響楽団イタリア建国記念コンサート、ムーティ指揮モデナ・コムナーレ歌劇場パヴァロッティ追悼ガラコンサート、オルケストラ・シンフォニカ・ディ・ペーザロ日本公演、また、2016年よりアンドレア・ボッチェリのワールドツアーに参加している。

マルコ・チャポーニ[アルフレード・ジェルモン|ROSSO]Marco Ciaponi
トスカーナ州バルガ出身。G.サバティーニおよびC.フォルテに師事しベルカント国際アカデミアにて学ぶ。2015年のフラヴィアーノ・ラボーおよびブッセートでの優勝を始めとし、様々な国際コンクールで入賞を果たす。2008年「ラ・ボエーム」ルドルフ役でオペラデビュー。スカラ座デビュー公演シャイー指揮「西部の娘」トリン役を始め、「ジャンニ・スキッキ」、「リゴレット」、「椿姫」、「愛の妙薬」、「セビリアの理髪師」、「ファルスタッフ」、「魔笛」、「ドン・ジョバンニ」、「マクベス」、「ランメルモールのルチア」などに出演。コンサートでは、レオ・ヌッチやG.ジェルメッティとも共演している。

マッテーオ・ファルチェル[アルフレード・ジェルモン|BIANCO]Matteo Farcier
ミラノ音楽院でディプロマを取得後、ミラノ・スカラ座研究所およびアカデミア・ルドルフォ・チェレッティを経てパタネとチンガーリのもとで研鑽を積む。ローマ歌劇場、トリノ王立歌劇場、ラヴェンナ音楽祭、ドニゼッティ劇場、グランデ歌劇場など様々な劇場にてデビューを果たし、リカルド・ムーティ、ロベルト・アバドなどの指揮者とも共演。ウィーン国立歌劇場 横浜公演およびスポレート音楽祭「フィガロの結婚」ドン・バジーリオ役で好評を博し、ローマ歌劇場「こうもり」アルフレード役、サン・カルロ歌劇場「椿姫」アルフレード役など欧州の主要な舞台に出演。

ヴィットーリオ・プラート[ジョルジュ・ジェルモン|ROSSO]Vittorio Prato
ピアノとチェンバロ専攻で学位を取得後、パヴァロッティ、ヴィンコらに声楽を師事したほか、アカデミア・ロッシーニアーナにて学ぶ。ベルカント・オペラを得意とし、ヘンデル、モーツアルト、ドニゼッティ、ロッシーニのタイトルロールでヨーロッパ主要歌劇場に出演。2016年、日伊修好150周年記念オペラ「ジャパン・オルフェオ」でタイトルロールデビューを果たし、最近では、ローマ歌劇場「フィガロの結婚」伯爵役、ミュンヘン国立歌劇場「チェネレントラ」ダンディー二役、フィレンツェ五月祭「セビリアの理髪師」フィガロ役、ボローニャ歌劇場「愛の妙薬」ベルコーレ役、ヴィルトバート・ロッシーニ音楽祭「ビアンカとフェルナンド」で好評を博した。

フランチェスコ・ランドルフィ[ジョルジュ・ジェルモン|BIANCO]Francesco Landolfi
イタリア・カゼルタ出身。ヴェルディやプッチーニのオペラを得意とし、フィレンツェ五月音楽祭劇場、ローマ歌劇場、ベルリン・ドイツオペラ、ライプツィヒ歌劇場、バイエルン国立歌劇場、ソウル東洋芸術劇場、オマーンロイヤルオペラハウス、グランデ歌劇場など世界の代表する歌劇場に出演、リカルド・ムーティなどの有名指揮者とも共演している。最近では、ライプツィヒ歌劇場「リゴレット」「ナブッコ」およびバイエルン国立劇場「リゴレット」のタイトルロール、プラハ国立歌劇場「トスカ」カラヴァドッシ役、フィレンツェ5月音楽祭劇場「椿姫」ジェルモンを歌い好評を得た。

梨谷桃子[フローラ・ベルボア|ROSSO]
大阪音楽大学卒業。第14回大阪国際コンクール Age-U オペラコース第三位。第67回全日本学生音楽コンクール大学・一般の部大阪大会第三位。同コンクール全国大会にて横浜市民賞受賞。第6回東京国際コンクール新進声楽家部門第二位。同コンクール西日本准本選にて神戸新聞社賞受賞。第30回摂津市音楽祭リトルカメリアコンクール 銅賞。第28回宝塚ベガ音楽コンクール声楽部門第四位。「ヘンゼルとグレーテル」ゲルトルート役、「ドン・ジョヴァンニ」ドンナ・アンナ役を務める。2017年1月より平成28年度 公益財団法人さわかみオペラ芸術振興財団の助成を得て、イタリアにて研修中。イタリアでは「ジャンニ・スキッキ」ラウレッタ役にてデビュー。

岸七美子[フローラ・ベルボア|BIANCO]
東京芸術大学卒業・大学院修了。卒業時に同声会賞・アカンサス賞、二期会オペラ研修所にて優秀賞・奨励賞受賞。日伊声楽コンコルソ2位、コンセールマロニエ2位、東京音楽コンクール3位。11年ローマ留学。近年の活動では、15年群馬交響楽団70周年記念『蝶々夫人』題名役を演じる(指揮:三ツ橋敬子)。同年12月よりさわかみオペラ財団助成により渡伊、トリエステ国立歌劇場に所属。同劇場コンサート多数に出演。同劇場『ノルマ』、『リゴレット』(いずれも指揮:F.M.Carimiati)、『夢遊病の女』(指揮:G.G.Calvo)、『トゥーランドット』(指揮:吉田裕史、管弦楽:ボローニャフィルハーモニー)出演。日本演奏連盟会員、二期会会員。2015年より公益財団法人さわかみオペラ芸術振興財団イタリア助成金奨学生。

田中絵里加[アンニーナ|ROSSO]
東京音楽大学大学院修了。イタリア声楽コンコルソミラノ大賞受賞。Opera Live Competition国際コンクール優勝。Toti dal monte国際コンクールでファイナリスト、優秀者に選ばれ奨学金を受賞。G.B.Rubini国際コンクールで3位。平成26年度文化庁海外研修生としてイタリアで研鑽を積む。ミラノスカラ座研修所を経て、ボローニャ市立劇場研修所在籍中。ドニゼッティ劇場、ボローニャ市立劇場、トレヴィーゾマリオデルモナコ市立劇場など多数劇場でオペラ出演。ドン・パスクアーレのノリーナ役、ラ・ボエームのムゼッタ役、劇場の都合不都合のダリア役、奥様女中のセルピーナ役などを演じる。

原璃菜子[アンニーナ|BIANCO]
東京藝術大学大学院修士課程修了。新国立劇場オペラ研究所第15期修了。公益財団法人さわかみオペラ芸術振興財団の助成を受けてイタリアに留学。2016年オルトーナ市で行われた第6回トスティ歌曲国際コンクールにて特別賞受賞。2017年1月トリエステのジュゼッペ・ヴェルディ歌劇場の「魔笛」にて侍女1役でイタリアデビュー後、「ジャンニ・スキッキ」ラウレッタ役で出演。メンデルスゾーン作曲、音楽劇「真夏の夜の夢」にてソリストを務めた。2017年4月サウジアラビアのリヤド市で行われた日本・サウジアラビア「ビジョン2030」音楽交流事業のコンサート(ジャパン・フェスティヴァル・オーケストラ)にて、日本人初で女性初の歌手として公共の演奏会に出演。

後田翔平[ガストーネ子爵|両日]
愛媛県西条市出身。東京音楽大学声楽科卒業。同大学特別給付奨学生。第44回イタリア声楽コンコルソ第1位、ミラノ大賞受賞。2017年度よんでん芸術文化奨励賞受賞。2014年に渡伊。パルマ国立音楽院へ入学。同音楽院オペラ「愛の妙薬」やヴィチェンツァの世界遺産オリンピコ劇場におけるコンサートなど多数出演。2016年にはモデナ市立歌劇研修所において、ミレッラ・フレーニ女史のもと研鑽を積む。同劇場よりディプロマを授与される。今年1月にはモデナ市立歌劇場において、「ジャンニ・スキッキ」リヌッチョ役にてデビューした。これまでに様々なオペラに出演する傍ら、第九やレクイエム等のソリストなども務める。

藤山仁志[ドゥフォール男爵|ROSSO]
現在、イタリアを拠点にし、研鑽を積むと同時に、イタリア各地および国内でのオペラやコンサートに出演。近年の代表作には、2015年3月イタリア・ピサ・ヴェルディ劇場におけるA.ダルゴムイシスキー作曲「石の客」僧役、2016年9月ジャパン・オペラ・フェスティバル「トゥーランドット」マンダリノ役、2017年4月トリエステ・ヴェルディ歌劇場「トリスタンとイゾルデ」舵取り役、2017年8月テアトロ・チェンジォ・イン・リリカ「トゥーランドット」ピン役などがある。海外指揮者との共演も数多く、常に高い評価を得ている。2016年度公益財団法人さわかみオペラ芸術振興財団研修生。

加藤史幸[ドゥフォール男爵|BIANCO]
東京音楽大学大学院音楽研究科声楽専攻独唱研究領域修了。二期会オペラ研修所修了。第51回日伊声楽コンコルソ第1位。ローム・ミュージック・ファンデーション奨学生として渡伊。声楽をM.ジョッシ氏のもと研鑽を積む。故A.ゼッダ氏のマスタークラスに合格、ペーザロ・ロッシーニ・フェスティヴァルで行われる歌劇「ランスへの旅」に出演する。その他歌劇「ファルスタッフ」チェゼーナ・ボンチ劇場にてフォード役で出演。2016年再度イタリアへ、トリエステ・ヴェルディ歌劇場にて研修中。歌劇「リゴレット」マルッロ役、歌劇「トスカ」シャルローネ役で出演する。イタリア在住。二期会会員。公益財団法人さわかみオペラ芸術振興財団イタリア助成金奨学生第1期生。

加片将司[ドミニ―侯爵|両日]
東京藝術大学卒業、同大学院修士課程修了。新国立劇場オペラ劇場に於いて「エレクトラ」の年老いた下僕で同劇場にデビュー。同劇場に於いてカヴァーキャストとしても様々な公演に携わり世界的に著名な演奏家と出演を重ねた。小澤征爾音楽塾「フィガロの結婚」東京、パリ、ニューヨーク公演のキャストとして抜擢された。文化庁後援、洗足大学主催「ラ・ボエーム」のコッリーネに抜擢され高い評価を得る。70周年記念デーリー東北新聞社主催オペラ・ガラ・コンサートに出演。サントリーアカデミー公演で「ラ・ボエーム」コッリーネ役で出演。日本声楽アカデミー会員。大妻多摩中学高等学校音楽講師。

清水宏樹[グランヴィル医師|両日]
鹿児島県出身。東京藝術大学卒業後、1994年イタリアへ。1998年ブダペスト・ヴェローナ国際声楽コンクールに2位入賞し,ハンガリー国立歌劇場「ラ・ボエーム」コッリーネ役でオペラ本格デビュー。日本では2000年のサントリーホールオペラ「仮面舞踏会」でデビュー後,同ホール「カルメン」「トスカ」「トゥーランドット」等に出演。また,横浜みなとみらいホール「コジ・ファン・トゥッテ」ドン・アルフォンソ,「セヴィリアの理髪師」ドン・バルトロ,「秘密の結婚」ロビンソン、愛知県芸術劇場「ラ・ボエーム」コッリーネ、兵庫県立芸術文化センター「ヘンゼルとグレーテル」ペーター役の他,新国立劇場,サイトウキネンフェスティバル,日生劇場などでオペラに出演。

吉田裕史[芸術監督・指揮]
東京音楽大学指揮科および同研究科修了後、ウィーン国立音楽大学マスターコースにてディプロマを取得。1999年に文化庁派遣芸術家在外研究員として渡欧し、バイエルン(ミュンヘン)、マンハイム、マルメの各劇場にて研鑽を積む。2007年ローマ歌劇場カラカラ野外劇場にて「道化師」を指揮し、イタリアにてオペラデビューを飾る。その後トリエステ、パレルモ、ノヴァーラ、ベルガモ、ルッカ、キエーティ、サッサリ、メッシーナ、カイロ、リガなどの各歌劇場で客演を重ね、「トスカ」「ラ・ボエーム」「つばめ」「椿姫」「アイーダ」「リゴレット」「ドン・カルロ」などのイタリアオペラを指揮。10年には、マントヴァ歌劇場にてイタリアの歌劇場における日本人初となる音楽監督に就任。近年では響の都オペラの祭典にて、二条城「蝶々夫人」(14年)を成功させ、日伊共同制作による姫路城・京都国立博物館「道化師」(15年)、ジャパン・オペラ・フェスティヴァル2016平城宮大極殿(奈良県)「トゥーランドット」(16年)野外オペラを成功に導いた。14年にボローニャ歌劇場フィルハーモニーの芸術監督に就任。東邦音楽大学特任准教授。公益財団法人さわかみオペラ芸術振興財団の芸術監督。

アレッシオ・ピッツェック[演出]Alessio Pizzech
1972年生まれ。演劇およびオペラの演出家として名を馳せる。幼少期より声楽を学び、その後18歳まで円形劇場などで研鑽を積む。また、フランスの脚本家であり俳優のジャン=クロード・カリエールなど国際的に著名なマエストロらに師事し、短期間で演劇界のホープとなる。これまでにイタリアの主要劇場やフェスティバルにおいて、オペラや演劇を100演目以上演出しており、リヴォルノ・ゴルドー劇場およびイタリア各地で再演された「セヴィリアの理髪師」(装置:P.ビスレーリ)で観客や批評家から注目され人気を博した。1997年からはオペラ演出に専念し、フェニーチェ劇場財団、トリエステ・ヴェルディ歌劇場財団、フィレンツェ五月祭、スポレート歌劇場などで「ジャンニ・スキッキ」「夢遊病の女」「フィガロの結婚」「リゴレット」「人間の声」「トスカ」「ラ・ボエーム」「道化師」「カヴァレリア・ルスティカーナ」「ファウスト」などの演出を行う。
近年では、2016年インスブルック古楽器音楽祭、ザルツブルグ・モーツァルテウムでA.チェスティ作曲「夢の結婚式」、スポレート実験劇場にて世界初演V. モンタルティ作曲「ジョアキーノ人間性と神格性」、ボローニャ歌劇場「リゴレット」などがある。

アンドーレア・ファイドゥッティ[合唱指揮]Andrea Faidutti
1964年生まれ。ダニエル・ザネトヴィッチ氏の元、聖歌隊指揮を学び、テノールとしてチェチーリア・フスコ氏、シャーマン・ロー氏の下で研鑽を積む。イタリアAthestis Chorusでは、トスカーナ管弦楽団、アルトゥーロ・トスカニーニ・フィルハーモニー管弦楽団、パドヴァ・ヴェネト管弦楽団、RAI国立交響楽団と共演。リエカ・クロアチア国民劇場、リュブリャナ・オペラ座、ローマ・サンタ・チェチーリア国立管弦楽団で合唱指揮助手を務め、テアトロ・リリコ・ディ・カリアリ、マッシモ劇場では合唱指揮を務める。2013年1月、ボローニャ市立劇場に合唱指導者に就任。グイド・ダレッツォ財団国際コンクールの審査員を務める。

山本裕[振付]
現代舞踊協会制定新人賞、ダンスプラン賞、埼玉全国舞踊コンクール第1位、チェコのNew Prague Dance Festivalにてダンスシアター賞など多数受賞。文化庁新進芸術家海外研修員制度でオランダのスカピーノバレエ団に1年間留学。シャープなテクニックと独創的な振付には定評があり、ヨーロッパ、アジアなどのフェスティバルより招待。国内では江戸東京博物館スカイツリー完成記念特別公演、福岡ダンスフリンジフェスティバル、瀬戸内国際芸術祭、六本木アートナイトなどの振付家に選出。都民芸術フェスティバルの振付家に2年連続選出され、その舞台はJ:COMチャンネルにて放映された。常に様々なジャンルとのコラボレート、そして幅広い活躍を見せている。

ボローニャ歌劇場管弦楽団[演奏]Orchestra del Teatro Comunale di Bologna
ボローニャ歌劇場管弦楽団は、19世紀終わりに活動をはじめ、1958年に劇場専属のオーケストラとなった。音楽監督や首席指揮者はセルジュ・チェリビダッケ、ウラジミール・デルマンに始まり、近年にはリッカルド・シャイー、クリスティアン・ティレーマン、ダニエレ・ガッティが歴任。客演指揮者には、イーゴリ・ストラヴィンスキー、クラウディオ・アバド、サー・ゲオルグ・ショルティ、リッカルド・ムーティ、ジョルジュ・プレートルらが名を連ねる。ペーザロ・ロッシーニ音楽祭にも毎年参加しており、ボローニャ歌劇場とともに1993年から2011年の間に5回の来日公演を果たし、びわ湖ホールのこけら落とし公演「ドン・カルロ」を初めとし、多くの日本の観客を魅了している。

ボローニャ歌劇場合唱団[合唱]Coro del Teatro Comunale di Bologna
G.リッチテッリ氏、L.マジエラ氏と引き継がれ、2013年よりA.ファイドゥッティ氏が合唱式を務める。アムステルダム、ヴァイスバーデン、日本、サヴォンリンナ、サンタンデール、マスカットなど海外でも多く公演している。2011年にはロッシーニの「エジプトのモーゼ」をG.ヴィック演出、R.アッバードの指揮で上演し、其の年のイタリア批評家賞を受賞。2001年にはBBCプロムスに際して、D.ガッティの指揮のもと、ヴェルディの「レクイエム」をロイヤルアルバートホールにてロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団と演奏。ロッシーニオペラフェスティヴァルにも参加しており、オペラや宗教曲への出演を数多く重ねている。

ジャパン・オペラ・フェスティヴァル祝祭合唱団[合唱]
ジャパン・オペラ・フェスティヴァル祝祭合唱団は、毎年公演ごとに一般公募を行い、厳正な審査を経て団員を募っています。現時点で固定の団員はいませんが、毎年参加してくれるメンバーも入れば、新しく参加となるメンバーも多く、年によって全く色が異なる点も面白さのひとつです。また、年々応募者のレベルも上がり、一人ひとりがソリストの力量を有している合唱団は実力も申し分ありません。祝祭合唱団には、ボローニャ歌劇場合唱団と合同で演奏することができるという大きな特徴があります。このプロジェクトに関わることは、国内で活動しながら、イタリアでも指折りの歌劇場に属する合唱団と関わることができる絶好の機会と言えるでしょう。

寄稿文

椿姫-愛するアート

20世紀の名著「愛するということ(The Art of Loving)」でエーリッヒ・フロムは、愛は「愛されること」ではなく、「愛すること」にその本質があること、真に人を愛するためには、愛の理論を学び愛の実践・経験を積むことが大切で、それは音楽のように和声法などの理論を学ぶと共に楽器の練習・演奏経験を積むことが大切なのと同じで、愛は「愛するというアート」だとしている。

ところで愛には3つの相の展開と成熟がある。
はじめは、神が人間を男女に引き裂き部分に止まる人々にエロスが宿り全体性を回復しようとする盲目的な衝動に駆り立てられる。次に、フィリアがはじまる。夫婦、親子などの愛だ。エロスなしの友愛などの広がりもあるが、フィリアには自分を犠牲にしても相手を愛するという心が働く。そして愛は最後に、身近な人だけでなく、貧しい人、難民、不幸な境遇にある人へのフィラントロピア(博愛)に達する。

さて『椿姫』は、こうした愛の成熟の凝縮したドラマだ。

第一幕の「愛の目覚め」─高級娼婦のヴィオレッタは、快楽に興じているが、結核に侵され、死の予感を感じながら、パリという砂漠で、孤独の癒やしに「快楽」に見を興じている。そこに彼女を一途に愛するアルフレードが現れる。はじめはその「愛」を別世界のものとし拒む(乾杯の歌)が、心が揺れ動きつつ、次第に愛に目覚めていく。

第二幕「愛の犠牲」─ヴィオレッタは自分の財産を使い借財もして、アルフレードを愛する。そこにアルフレードの父ジェルモンがやってきて、自分の子供たちを愛するが故にアルフレードと別れてくれと語り、苦しみの中、ヴィオレッタは別れるという自己犠牲を払う。

第三幕「貧しい者への愛と愛の再生」─余命幾ばくもないヴィオレッタ。それでも視野は貧しい人々に注がれ、残りのお金の半分を提供する。最後にアルフレードと再会を果たし、気力が戻るが、しかし一瞬の出来事で、最後は神に召されていく。人生にとってかけがえのない「愛」とそのドラマをヴェルディは絶妙で気品ある音楽で人々に語りかけている。

千葉商科大学人間社会学部 教授
哲学者
伊藤 宏一

ダイジェストムービー

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