モーツァルト:ビアノ協奏曲第22番変ホ長調 K.482 第2楽章
ー今週は、ピアニストのダヴィッド・フレイにフォーカス。
20番や21番と比べると、それほど有名ではなく演奏される機会も多くはないが、ピアノ協奏曲が
モーツァルトの内面を表現するものに変化していった転換点と言える作品。
特にこの第2楽章アンダンテ(ハ短調)は、深く考えこみ、悲しみをたたえつつ美しく展開していくのが特徴。
アルフレート・アインシュタインは、この楽章にはモーツァルトの「直接的な訴えかけ」があると述べている。
演奏は、ビアノがダヴィッド・フレイ、マリン・オールソップ指揮サンパウロ州立交響楽団。フレイの珠玉の連なりのような
ピアノ、そしてオールソップの詩情性ある表現と、オーケストラの好演に耳を傾けたい。ちなみにオールソップはバーンスタインに薫陶を受けた。