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日伊共同制作|オペラ「道化師」

2015.09.13 Japan Opera Festival 兵庫 京都

公演概要

日伊共同制作オペラ
「道化師」

開催日程・会場

2015年9月13日(日)
開場:18時00分
開演:19時00分

京都国立博物館

2015年9月17日(木)・19日(土)
開場:18時00分
開演:19時00分

姫路城

演目

オペラ「道化師」

作曲

ルッジェーロ・レオンカヴァッロ


特別支援

平成27年度文化庁国際芸術交流支援事業

特別協賛

株式会社三城ホールディングス
さわかみ一般財団法人

協賛

大和合金株式会社
オムロン株式会社
野村不動産ホールディングス株式会社

主催

日伊オペラ国際共同制作実行委員会

共催

京都国立博物館
姫路市

後援

京都市
イタリア大使館
イタリア文化会館

協力

神戸国際ステージサービス
夙川エンジェルコール
東邦音楽大学
ハイアットリージェンシー京都
公益財団法人姫路市文化国際交流財団
ホテル日航姫路
ホテルニューオータニ

出演

ネッダ/コロンビーナ:フランチェスカ・ブルーニ
カニオ/パリアッチョ:ニコラ・シモーネ・ムニャイーニ
トニオ/タッデオ:ドメニコ・バルツァーニ
ペッペ/アルレッキーノ:武井基治
シルヴィオ:フェデリコ・ロンギ
農夫:フランチェスコ・カルディナーレ

◆カバーキャスト
ネッダ/コロンビーナ:リパールタ・ブーフォ
カニオ/パリアッチョ:エンリコ・テッローネ
トニオ/タッデオ:ジョヴァンニ・ズッカリーニ
ペッペ/アルレッキーノ:サルヴァトーレ・ミノポリ
シルヴィオ:ナッツァーリオ・パンタレオ・グアラーノ


指揮:吉田裕史
演出:ガブリエーレ・マルケジーニ
演奏:ボローニャ歌劇場フィルハーモニー
合唱指揮:エーリオ・オルチュオーロ
舞台監督:西田浩二、ロザンジェラ・ジュルゴーラ
衣裳:松田優、平塚鉄也、トメオ・ジュリア、セバスチアーノ・アントネッラ
照明;トライーナ・ヴィンチェンツォ
ダンス振り付け:四柳育子
演出助手:奥村啓吾、エマヌエーレ・マルケジーニ

プロフィール

フランチェスカ・ブルーニ[ネッダ/コロンビーナ]Francesca Bruni
ペルージャ生まれ。ペルージャ音楽院声楽家を首席で卒業。2001年に「フィガロの結婚」のスザンナ役でデビュー。マッルッチーノ歌劇場(キエーティ)、ボルガッティ歌劇場(チェント)、フランチェスコ・チエラ歌劇場(レッジョ・カラブリア)等に出演。2008年トンマーゾ・トラエッタ国際コンクール(ビトント)第2位、2009年第5回ジュリオ・ネーリ国際コンクール第3位、2010年第2回ベンヴェヌート・フランチ国際コンクール(ピエンツァ)に入賞している。

ニコラ・シモーネ・シャムイーニ[カニオ/パリアッチ]Nicola Simone Mugnaini
1969年ヴィアレッジョ生まれ(ルッカ)。声楽をグラツィアーノ・ポリドーリ、パオロ・ワシントンの両氏に師事。1969年ラッシクラーティ・ディ・モンテカルロ歌劇場にてチマローザ作曲の「秘密の結婚」でデビュー。その後、ジーリオ歌劇場(ルッカ)、ヴェルディ歌劇場(サレルノ)、パルマ王立歌劇場、ローマ歌劇場、フィレンツェ歌劇場に出演している。

ドメニコ・バルツァーニ[トニオ/タッデオ]Domenico Balzani
アルゲーロ出身(サルデーニャ州)。ヴェローナ音楽院声楽家、ロウィーゴ音楽院音楽学科を首席で卒業。1999年よりアンジェロ・カーポビアンコ氏の下でキャリアをスタートさせクレモナのバジオーラ国際コンクール、タリアヴィーニ国際コンクール(オーストリア)、ベッリ国際コンクール(スポレート)、ブラシド、ドミンゴ国際コンクール(ミラノ)など、数々のコンクールに入賞している。

武井基治[ペッペ/アルレッキーノ]
東京音楽大学付属高等学校卒業、東京音楽大学声楽演奏家コース卒業、同大学研究科オペラコース修了。2002年「椿姫」のガストン、2004年「リゴレット」のボルサを演じる。2007年度文化庁芸術文化財団人材育成公演「魔笛」にタミーノにて出演、本格的オペラデビュー。2014年には日伊国際共同制作オペラ「蝶々夫人」にヤマドリ侯爵役で出演。さわかみオペラ芸術振興財団2015年度留学助成オーディションに合格。

フェデリコ・ロンギ[シルヴィオ]Federico Longhi
アオスタ音楽院にてフルートを始め、その後、声楽をG.ヴァルデーニョ、A.ポーラ、F.マッティウッチ、B.M.カゾーニ、A.フェッラリーニの各氏に師事。多くの国際コンクールに入賞した後、1995年「セヴィリアの理髪師」のフィガロ役でデビュー。ヴェローナ野外劇場、トリノ王立歌劇場、サン・カルロ歌劇場、マッシモ歌劇場(パレルモ)、カルロ・フェリーチェ歌劇場(ジェノヴァ)、ヴェルディ歌劇場(トリエステ)、ボローニャ歌劇場、プッチーニ・フェスティヴァル等に出演している。

吉田裕史[芸術監督・指揮者]
ボローニャ歌劇場首席客演指揮者、ボローニャ歌劇場フィルハーモニー芸術監督。東京音楽大学指揮科および同大学研究科終了後、ウィーン国立音楽大学マスターコースにてディプロマを取得。1999年に文化庁派遣芸術家在外研究員として渡欧し、バイエルン(ミュンヘン)、マンハイム、マルメの各劇場にて研鑽を積む。2007年ローマ歌劇場カラカラ野外劇場にて「道化師」を指揮し、イタリアにてオペラデューを飾る。その後、トリエステ、パレルモ、ノヴァーラ、ベルガモ、ルッカ、キエーティ、サッサリ、メッシーナ、カイロ、リガなどの各劇場に客演を重ね、「トスカ」「ラ・ボエーム」「つばめ」「椿姫」「アイーダ」「リゴレット」「ドン・カルロ」などのイタリアオペラを指揮。2010年には、マントヴァ歌劇場にてイタリアの歌劇場における日本人初となる音楽監督に就任。近年では、“京の都”オペラフェスティヴァルにてボローニャ歌劇場フィルハーモニーを率い、清水寺で「ドン・キホーテ」(13年)、二条城では「蝶々夫人」(14年)の野外オペラを成功に導いた。14年にボローニャ歌劇場フィルハーモニーの芸術監督に就任、15年には同歌劇場首席客演指揮者に就任している。

ガブリエーレ・マルケジーニ[演出]Gabriele Marchesini
ボローニャを本拠地に幅広い活動をする劇作家、演出家、俳優。1973 年に「ヒエロニモス・ボッシュ」という戯曲の台本と演出を手がけ、鮮烈なデビューを飾る。その後、演劇を中心に、ラジオ・テレビ番組の執筆出演などを含む幅広い活動を続けている。1988 年にはボローニャ大学900 周年記念公演ジョルジョ・チェッリ台本「コペルニクスと私」を演出。2001 年にはボローニャ市のイベント“ボローニャ2000”を締めくくる「鏡の前と後ろ」「悪魔と魔女」を演出する。人形劇などの子どものための公演も多く手がけ、著書には「劇場を知ろう」がある。オペラの演出は、2003 年にボローニャで「セビリアの理髪師」、2011 年にはマルティーニ「音楽の先生」「ドン・キホーテ」をボローニャ歌劇場で演出している。

ボローニャ歌劇場フィルハーモニー[演奏]Firarmonica del Teatro Comunale di Bologna
イタリアでおよそ250年の歴史を誇るボローニャ歌劇場。その常設オーケストラとして1956年に結成されたのがボローニャ歌劇場管弦楽団。音楽監督はリッカルド・シャイーやダニエレ・ガッティ、客演指揮者にはセルジュ・チェリビダッケやクラウディオ・アバドをはじめとした一流の識者を迎えて生協を続ける、イタリアを代表するオーケストラのひとつ。そのオーケストラの主要メンバーで2008年に結成されたのがボローニャ歌劇場フィルハーモニーである。ピアニストで指揮者の味はいる・プレトニョフやチェリストの巨匠ミッシャ・マイスキーらと共演するなど国内外にて精力的に活動している。

エーリオ・オルチュオーロ[合唱指揮]Elio Orciuolo
バーリ出身(ブーリア州)。M.グゼッラ、D.レンゼッティなどの下でピアノ、作曲、指揮を学び、その後、モーツァルト音楽院にてI.ジリアン、加えて合唱指揮をR.ガンドルフィより手解きを受けた。1988年よりバーリのペトゥルツェッリ歌劇場の合唱指導者、アシスタント・コンダクターとしてキャリアをスタートさせた。1997-1998年シーズン、そして2004-2005シーズンからペトゥルツェッリ歌劇場の音楽顧問、2001-2012年にはスペインのカルターニャ歌劇場(サバデイ)の首席客演指揮者、2012年からはトラーニ・オペラフェスティヴァルの芸術監督を務めている。

四柳育子[ダンス振付]
大阪芸術大学舞台芸術学科舞踊コース卒業後、ロシア国立ノボシビルスク・オペラ・バレエ劇場、エジプト国立カイロオペラハウス・バレエ団(ソリスト)、ポーランド国立ウッチ・バレエ団(ソリスト)、スロバキア・コシツェ歌劇場バレエ団(ソリスト)で勤務。日本に帰国後、ダンサーとして活躍する他、バレエライターとしても活動の場を広げている。第5回オーストリア・ウィーン国際バレエ・コンクールにて特別賞受賞。

演出ノート

イタリアの伝統の典型とも言え、二百年もの間ヨーロッパの一世を風靡し、全西洋の劇場文化に影響を及ぼした「コンメディア・デッラルテ(即興演劇)」の喜劇役者たちは、宮廷から街の広場にいたる様々な場所で、人々に演劇を提供してきました。つまり、人々が劇場へ足を運んだのではなく、劇場が人々のもとへ足を運ぶようになったのです。そのようなわけで、ここ日本の地においても同様に、この元来の精神を提唱したいと思います。つまり、京都国立博物館と姫路城が、旅芸人を御膝元に呼び寄せ、市民に向けて劇を提供する、ということです。
レオンカヴァッロは『道化師』を通して、オペラという芸術に対し、魅惑的かつ革新的な、彼なりのある試みを思いつきます。それは、コンメディア・デッラルテにみられる喜劇の様相を、激しく情熱的なメロドラマの色合いの中に入れ込み、人生と芸術の間に起こる矛盾や葛藤を浮き彫りにしていく、ということでした。

さて、舞台上では、劇中劇が始まります。そこでは大衆である合唱団が役者や民衆、観客の役として話に関わってきます。その芝居は、歴史上は実在しない時代や場所とされながらも、1800年代後半のイタリアを回想させる味わいを含んだ内容へと、明確な意図のうちに、話が展開していくのです。これは熟考の上につくり上げられた設定であり、それを特徴づける社会的・文化的な暗示が舞台上で表現されていきます。
民衆役や道化師役たちとともに、このオペラ自体が、小さな手付かずの世界として舞台の上へやってきます。人間的であり、芸術的でもある現実の世界というものを、私たちに示すのです。
「芝居は続かなければならない」という言い回しのように、なんとしても劇は進行させなければなりません。しかしいったい、いつまで?─このオペラでは、これまでになく、芝居の内容が現実の人生を隠喩する粋にまで達します。「喜劇は…終わりました。」と、人間の弱さを体現する醜い役のトニオが言います。遅かれ早かれ、人々がどう意図しようとも、芝居をやめさせる「終わり」は常に来るのです。そして人はここで、フィクションというのは、実態をあばかれ丸裸にされた「現実」の、鏡に映った姿であるということに気づくのです。

ご覧いただいたように、劇そのものが話を物語るこのような舞台では、音楽が果たす役割には、その力強さを全面に打ち出し、可能な限り明瞭であることが、これまで以上に求められてきます。なぜならここでは、音楽そのものが、人や物を動かしているからです。解説を加えるようなことはしません。まさに音楽自身が、すべてを生み出す原動力となり、言葉では表現しきれない感情や情熱のエネルギーのもととなっているのです。そして、その感情と情熱こそが、この舞台で起こるすべてのことを決定づけているのです。

演出家
ガブリエーレ・マルケジーニ

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