ジャパン・オペラ・フェスティヴァル2017 ボローニャフィルハーモニー管弦楽団「オペラ名曲集&椿姫ハイライト」

ジャパンオペラフェスティヴァル2017

ボローニャフィルハーモニー管弦楽団
オペラ名曲集&椿姫ハイライト

横浜みなとみらいホール/大ホール

第一部「イタリアオペラ作曲家」作品より
第二部「オペラ椿姫ハイライト」

2017年9月7日(木)

開場18:15 開演19:00

<ヴェルディ>
歌劇「ナブッコ」序曲

ジュゼッペ・ヴェルディの3作目のオペラ作品になるのが、歌劇「ナブッコ」です。1842年にミラノ・スカラ座で初演され、はじめて成功を収めた出世作として知られ、第三幕での合唱「行け、我が想いよ、黄金の翼にのって」は、イタリアにおいて国家並みに有名な旋律となっています。イタリアでは「国民の父と呼ばれ、ヴェルディの葬列には25万人の国民が集まったと言われており、彼の活動は、イタリア・オペラ界において変革をもたらした最も重要な人物として現代でも評されています。

冒頭、トランペット、トロンボーン、チンバッソによってコラール風の主題が演奏されます。一瞬の休拍の後、オペラ第二部で歌われる合唱「呪われたものには兄弟もなく」の「呪い」のモチーフがアレグロのテンポで現れます。そして主題が再現されると、今度はアンダンティーノのテンポに移ります。ここでは、第三部で歌われる有名な「捕らわれたヘブライ人たちの合唱(行け、我が想いよ、金色の翼に乗って)」の主題がオーボエによって奏でられます。曲はアレグロのテンポに戻り、「呪い」のモチーフが再現されてから、音楽は次第に高潮し、新しい三つの主題が次々に現れクライマックスを形成します。
最後はエネルギッシュなアレグロに転じて、この序曲を強く締めくくります。

<プッチーニ>
交響的前奏曲

「交響的前奏曲」は、のちに「蝶々夫人」や「トゥーランドット」など、数々の傑作オペラで名声を確立することになるジャコモ・プッチーニの作品です。ミラノ音楽院の卒業作品として作曲されたこの作品は、彼のオーケストラ作品としては2作目にあたります。この作品は「交響的」と題されていることにもあるように、ソナタ形式をベースに組み立てられています。

冒頭部はオーボエの奏でる旋律が特徴的で、中間部は劇的に変化しトランペット、トロンボーンによるファンファーレ的な吹奏部分が印象に残ります。そこから主題副題と顔を出し、弱音の中終わっていきます。この作品を作った当時は、ベートーヴェンやワーグナーなどから影響を受け作ったのではないかとも言われています。

アーティスト紹介

吉田裕史

芸術監督・指揮:吉田裕史

東京音楽大学指揮科および同研究科修了後、ウィーン国立音楽大学マスターコースにてディプロマを取得。1999年に文化庁派遣芸術家在外研究員として渡欧し、バイエルン(ミュンヘン)、マンハイム、マルメの各劇場にて研鑽を積む。2007年ローマ歌劇場カラカラ野外劇場にて「道化師」を指揮し、イタリアにてオペラデビューを飾る。その後トリエステ、パレルモ、ノヴァーラ、ベルガモ、ルッカ、キエーティ、サッサリ、メッシーナ、カイロ、リガなどの各歌劇場で客演を重ね、「トスカ」「ラ・ボエーム」「つばめ」「椿姫」「アイーダ」「リゴレット」「ドン・カルロ」などのイタリアオペラを指揮。10年には、マントヴァ歌劇場にてイタリアの歌劇場における日本人初となる音楽監督に就任。
近年では響の都オペラの祭典にて、二条城「蝶々夫人」(14年)を成功させ、日伊共同制作による姫路城・京都国立博物館「道化師」(15年)、ジャパン・オペラ・フェスティヴァル2016平城宮大極殿(奈良県)「トゥーランドット」(16年)野外オペラを成功に導いた。
14年にボローニャ歌劇場フィルハーモニーの芸術監督に就任。東邦音楽大学特任准教授。公益財団法人さわかみオペラ芸術振興財団の芸術監督。

アレッシオ・ピッツェック

演出:アレッシオ・ピッツェック

1972年生まれ。演劇およびオペラの演出家として名を馳せる。

幼少期より声楽を学び、その後18歳まで円形劇場などで研鑽を積む。また、フランスの脚本家であり俳優のジャン=クロード・カリエールなど国際的に著名なマエストロらに師事し、短期間で演劇界のホープとなる。これまでにイタリアの主要劇場やフェスティバルにおいて、オペラや演劇を100演目以上演出しており、リヴォルノ・ゴルドー劇場およびイタリア各地で再演された「セヴィリアの理髪師」(装置:P.ビスレーリ)で観客や批評家から注目され人気を博した。1997年からはオペラ演出に専念し、フェニーチェ劇場財団、トリエステ・ヴェルディ歌劇場財団、フィレンツェ五月祭、スポレート歌劇場などで「ジャンニ・スキッキ」「夢遊病の女」「フィガロの結婚」「リゴレット」「人間の声」「トスカ」「ラ・ボエーム」「道化師」「カヴァレリア・ルスティカーナ」「ファウスト」などの演出を行う。

近年では、2016年インスブルック古楽器音楽祭、ザルツブルグ・モーツァルテウムでA.チェスティ作曲「夢の結婚式」、スポレート実験劇場にて世界初演V. モンタルティ作曲「ジョアキーノ人間性と神格性」、ボローニャ歌劇場「リゴレット」などがある。

椿姫の合唱指揮者

合唱指揮:アンドレ・ファイドゥッティ

1964年生まれ。ダニエル・ザネトヴィッチ氏の元、聖歌隊指揮を学び、テノールとしてチェチーリア・フスコ氏、シャーマン・ロー氏の下で研鑽を積む。イタリアAthestis Chorusでは、トスカーナ管弦楽団、アルトゥーロ・トスカニーニ・フィルハーモニー管弦楽団、パドヴァ・ヴェネト管弦楽団、RAI国立交響楽団と共演。リエカ・クロアチア国民劇場、リュブリャナ・オペラ座、ローマ・サンタ・チェチーリア国立管弦楽団で合唱指揮助手を務め、テアトロ・リリコ・ディ・カリアリ、マッシモ劇場では合唱指揮を務める。2013年1月、ボローニャ市立劇場に合唱指導者に就任。グイド・ダレッツォ財団国際コンクールの審査員を務める。

ボローニャ歌劇場管弦楽団

ボローニャフィルハーモニー管弦楽団

2008年ボローニャ歌劇場管弦楽団の有志が集まり結成。デビュー当時から現在に至るまで、ボローニャのマンゾーニ音楽ホールで、イーヴォ・ポゴレリッチ、フィリップ・アントレモン、ゲール・アルベリヒ、サー・ネヴィール・マリーナー、ミハイル・プレトニョフ、ミーシャ・マイスキー、アレクサンダー・ラフマノスキーなどの国際的なアーティストと共演。全てのコンサートが常に完売になっている。2014年2月に吉田裕史氏がオーケストラの芸術監督に就任し、オーケストラ初の日本ツアーが実現。2014年には京都二条城においてオペラ「蝶々夫人」、15年には京都国立博物館、姫路城においてオペラ「道化師」、16年には平城宮大極殿にてオペラ「トゥーランドット」を成功させた。

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ヴィオレッタ・ヴァレリー役(ソプラノ)
ヌンツィア・デファルコ

サレルモ出身。G.マルトゥッチ音楽院を優秀な成績で卒業後、古典、文学、哲学の学位を取得。ウィーン学友協会にて開催された「サンカルロのソリスト」室内楽コンサートでも卓越した技術と円熟した声が賞賛されている。これまで「ファルスタッフ」アリス役、「愛の妙薬」アディーナ役、パリ国立オペラ「椿姫」ヴィオレッタ役および「アイーダ」巫女の長役、サンカルロ劇場「夜の鐘」セラフィーナ役、「セビリアの理髪師」ベルタ役など。テネリフェ劇場国際コンクール入賞、G.マッジョーレ協会奨学受賞、F.アルバネーゼ賞入賞。今後、国内外でのバロック音楽リサイタルが予定されている。

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アルフレード・ジェルモン役(テノール)
マッテオ・ファルチエ

ミラノ音楽院でディプロマを取得後、ミラノ・スカラ座研究所およびアカデミア・ルドルフォ・チェレッティを経てパタネとチンガーリのもとで研鑽を積む。ローマ歌劇場、トリノ王立歌劇場、ラヴェンナ音楽祭、ドニゼッティ劇場、グランデ歌劇場など様々な劇場にてデビューを果たし、リカルド・ムーティ、ロベルト・アバドなどの指揮者とも共演。ウィーン国立歌劇場 横浜公演およびスポレート音楽祭「フィガロの結婚」ドン・バジーリオ役で好評を博し、ローマ歌劇場「こうもり」アルフレード役、サン・カルロ歌劇場「椿姫」アルフレード役など欧州の主要な舞台に出演。

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ジョルジョ・ジェルモン役(バリトン)
ヴィットリオ・プラート

ピアノとチェンバロ専攻で学位を取得後、パヴァロッティ、ヴィンコらに声楽を師事したほか、アカデミア・ロッシーニアーナにて学ぶ。ベルカント・オペラを得意とし、ヘンデル、モーツアルト、ドニゼッティ、ロッシーニのタイトルロールでヨーロッパ主要歌劇場に出演。2016年、日伊修好150周年記念オペラ「ジャパン・オルフェオ」でタイトルロールデビューを果たし、最近では、ローマ歌劇場「フィガロの結婚」伯爵役、ミュンヘン国立歌劇場「チェネレントラ」ダンディー二役、フィレンツェ五月祭「セビリアの理髪師」フィガロ役、ボローニャ歌劇場「愛の妙薬」ベルコーレ役、ヴィルトバート・ロッシーニ音楽祭「ビアンカとフェルナンド」で好評を博した。

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