オペラ「蝶々夫人」あらすじ第二幕

美しき蝶の劇的なメタモルフォーゼ…
耐える愛、胸に秘められた誇り!

第二幕

第二幕一場

結婚式の後、ピンカートンは出港し3年の歳月が流れた。お手伝いのスズキは、帰ってこないのではと疑うが、蝶々さんは夫を愛し信じて待っている。(アリア「ある晴れた日に」)そこに、「アメリカで結婚した事を告げてくれ」というピンカートンの手紙を持ったシャープレスが現れる。ゴローが裕福なヤマドリと共に来て、ピンカートンのことは諦めヤマドリと再婚しろと勧めるが蝶々さんは断る。

シャープレスはピンカートンが帰ってこなければどうするのか、と蝶々さんに問うと、「唄で人々を楽しませる生活に戻るか、死ぬしかない」と答える。シャープレスが「ヤマドリ公の申し出を受けてはどうか」と勧めると、「あなたまでもそんなことを言うのか」と怒り、子どもを見せ「夫がこの子を忘れようか」と言い、「子どものために不名誉な芸者をするより、死を選ぶわ」と叫ぶ。
遠くで礼砲が鳴り、ピンカートンの所属艦が長崎に来た。それを望遠鏡で見つけた蝶々さんは喜ぶ。

「私の愛が勝った!
あの方は帰ってくる、私を愛しているんだわ」

スズキと共に家を花で飾る。(二重唱:「桜の枝を揺さぶって」)そしてピンカートンの帰りを待つ。夜が過ぎ(ハミングコーラスが演奏される中)、スズキと子どもは眠ってしまう。

第二幕二場

蝶々さんは夜明けまでずっと待っていた。スズキが目覚め、子どもを蝶々さんの所へ連れて行き、憔悴した蝶々さんに休むよう説く。ピンカートンとシャープレスが来て、スズキにピンカートンがアメリカで結婚したという恐るべき真実を告げる。ピンカートンは、卑怯にも自分から蝶々さんに告げようとせず、(アリア:「さらば愛の巣」)逃げていく。

蝶々さんは目を輝かせて登場するが、目の前にいるのはアメリカ人の妻ケイト。全てを悟った蝶々さんは、ケイトに子ども託すことを約束する。スズキに家の障子を全部閉めさせ「子どもを外で遊ばせるように」と命じて下がらせる。

蝶々さんは仏壇の前に座り、父の遺品の刀を取り出し、銘を読む。(アリア「さよなら坊や」)子どもに目隠しをし、自ら命を絶つ。

「名誉のために生きることができなければ、名誉のために死ぬ」
-Con onor muore chi non puo serbar vita con onore.

(著:伊藤 宏一)