さわかみオペラジャーナル OPERAJOURNAL

2021年4月の『さわかみオペラin南紀勝浦　生まぐろ市場コンサート』に際し、那智勝浦教育委員会の毛利秀基氏と、南紀勝浦生まぐろ市場コンサート実行委員会の後呂孝哉氏にインタビューを実施しました。

―今回の企画を知ったときの感想を教えてください―

那智勝浦教育委員会　毛利秀基氏：最初に話を聞いたときは、まぐろ市場でのオペラコンサートというミスマッチから生まれる化学反応をなかなかイメージすることが出来ず、取り組みの「面白さ」を感じる半面、「開催への不安」もありました。さわかみオペラ財団等の担当者と打合せを重ねることにより、徐々に開催へのイメージが出来上がりました。

実行委員会　後呂孝哉氏：今まで「オペラ」という芸術を体験したことがなく、まさかこの町でコンサートを観られるなんて想像もしていませんでした。普段見慣れているまぐろ市場がどんなステージになるだろうとワクワクしました。

―堀町長と当財団が共同で記者会見を行い、本公演の開催を発表しましたが、まわりの反応はいかがでしたか―

毛利氏：記者会見の報道後、（公演の問合せ先である）那智勝浦町教育委員会には、問い合わせが多く寄せられました。有難いことに、那智勝浦町販売分のチケットは、販売受付日の夕刻にはすべて完売し、追加席も即日完売となりました。

後呂氏：チケットの売行きが好調だったので、知人からキャンセル待ちの問い合わせが相次ぎました。

―実際にコンサートを開催してみていかがでしたか―

毛利氏：コンサート終演時には拍手が鳴り止まなかったことからも、お客様にご満足いただけたコンサートとなったと思います。帰り際に「良かった」と多くのお声を頂戴しました。今後は近隣の商店会とも連携して、公演終了後には町内店で飲食を楽しんでいただけるような仕掛けを考えております。

後呂氏：人口１万５千人弱の地域でもオペラコンサートが開催できたことは貴重な体験であり、お客様からも大変好評でした。
今後もこのコンサートがこの町に根付き、毎年の恒例行事にできれば嬉しいです。このことが、町の教育水準の向上に繋がると共に、若者が改めて地元の魅力に気づき、地域移住者が増えるきっかけになることを期待しています。